麻布の説明会に参加して(1/4)
御三家のことは、ちょっと探せば、多くのクオリティ高い情報が出回っています。
また、御三家のことは一家言お持ちの方も多いので、御三家に縁もゆかりもない私が、御三家のことを書くのは、割と躊躇するのですが^^; 、「学校選びの一環」として書いてみたいと思います。
■2019年10月の 説明会に参加
麻布は、前々から素晴らしい学校だと思っており、子ども(現小5)が小3の時から、親だけ説明会に出ていました。ゆえに、今年で3回目。
今回の内容は
- 校長の話
- 授業のこと
- 学校生活のこと
- 入試のこと
- 校内見学
という構成。
2~4 については、学校のサイト・パンフレット・各種麻布本(リンク集)を見ればわかる内容も多いので、本ブログでは、校長先生のお話を中心に、
「麻布が言う”自由”」
について、私が感じたことを書いてみたいと思います。
■「規範のある自由」 と 「規範を自ら見出す自由」
サピ偏差値 55を超えるような学校であれば、大抵の学校が、
「当校は自由な学校」
と、おっしゃります。
ただ、「自由」の指す言葉の範囲・意味を丁寧に解釈すると、各学校が言う「自由」の意味合いは、だいぶ異なります。
色々な学校説明会に参加し、私なりに感じたのは、
- a) ある程度の規範がある中での自由
- b) 規範はなく、規範自体を自ら見出す自由
の2つに、大別できるかなと感じました。
(ここで言う「規範」は、「校則・ルール」のような具体的なものではなく、「何が正しいかを判断するときに立ち返る価値観」のようなニュアンスで使っています。)
これは、どちらが優れているか? という話ではないと考えます。
特に、中等教育(中高)という文脈で語るならば、どちらを好むかは、各ご家庭の方針・好み によるところも多いでしょう。
■「規範のある自由」のイメージ
私が考える 「a) ある程度の規範がある中での自由」のある学校でいえば、例えば、「宗教系の自由な学校」 です。
「宗教の教え」が、一定の規範として機能し、何が正しいかを考えるときに立ち戻る場所になります。その中で、大きな自由がある という感覚です。
非宗教系では、例えば、「海城」は「規範がある中での自由」がある学校だと感じています。
(麻布と比較したいわけではないです^^; あくまで a) の例として。海城好きなので。)
「海城」は、目指す生徒像として、「リベラルでフェアな精神を持った 新しい紳士」というものを掲げ、
「自由ではあるが、あくまで、公正さの上に自由があり、立場を入れ替えたときに受け入れられないことをよしとしない」
という考えを提示しています。 これなんかも、「何が正しいか」を考えるときに、立ち戻る規範になるでしょう。
「自由」については、色々な考え方があると思いますが、中等教育(中高)においては、何でもかんでも自由ではなく、ある程度の「規範」のもとで「自由」を謳歌するというのは、教育方針の一つかなと思います。
中高時代に、何らかの規範をベースにした考え方を身につけた後、大学や社会に出て、様々な価値観・規範をもつ人々と出会う中で、自分の規範が相対化され、自分の規範自体を見直す過ごし方。いわゆる、「(自分の)前提そのものを疑う」という時期を、大学以降過ごすような、そんな成長の考え方もあるかなと思います。
麻布のことを書く前が長すぎた・・・^^;