サピが はじき教えないのは・・・(仮説)
5年生の我が子、「速さ・時間・距離」を単純に求める問題(=2つがわかって、残り一つを求める問題)で、時々間違える時が、まだまだあります^^;
その度に、おいおい・・・と思い、サピに、
「先生、"はじき" を教えていいっすか?」
と質問してきました。
しかし、これまで、複数の先生に質問してみたところ、どの先生も決まって、
「サピックスでは、"はじき" を教えることは、オススメしていません」
というお返事。
誰でも想像がつく理由は、「公式の丸暗記はやめてほしい」ということ。ただ、複数の先生方と話していて思ったのは、サピックスが大事にしていることは、
「概念に対して、イメージを持てるようにすること」
なのだと思います(仮説)
例えば、
「10km を 2時間で歩いたら速さはいくつ?」の問題に対しては、「10km という長さを、2時間かけて進んだということは、速さは1時間あたりに進む距離なので、10÷2=5」(実際は、距離・時間 のイメージが頭に浮かんでいる)
とか
「時速5km で、2時間歩いたら、進んだ距離はいくつ?」 の問題に対しては、「1時間あたり5km を 2セット繰り返すのだから、全部の距離は、5×2=10」
というような感じで、「速さ・時間・距離」のイメージ (肌感覚)を身につければ、自然と式は浮かぶ という状態にしてほしいということなのでしょう。
でも、なぜそうなのか?
ある先生が、「イメージをもてれば、割合につながるんですよね~」と、ポロっとおっしゃっていたので、ピンときました。
「抽象化」をしてほしいということなのかなと。
私達大人は、これまでの長い人生で、色んな計算をしてきましたので、
- 速さ×時間=距離
- 単価×個数=総額
- 1分の水量 × 分=水の総量
- 密度 × 体積= 重さ
・・・
「全部いっしょじゃーん」とわかります。
それは、
「単位量あたりの大きさ × 単位数 =総量」
という抽象化が頭でできているから。
図としては、
「たて(単位量あたりの大きさ)×よこ(単位数)=面積(総量)」
のイメージが、ぱっと浮かぶわけです。
これと同様に、「速さ・時間・距離」も、公式で覚えるのではなく、概念をイメージで捉え
「単位量あたりの大きさ × 単位数 =総量」
に抽象化できれば、
速さ、時間、距離 も
単価、個数、総額 も
ポンプの時間あたり水量、時間、総水量 も
結局、抽象概念のインスタンスだから、ぱっとイメージできるハズ。
そして、それができれば、割合 もすぐにとっつけるハズ。
ということなのかな~と。
算数が極端にできる子は、この辺りの抽象化力が圧倒的に高いんでしょうね~・・・
また、仕事においても、どんな仕事やっても、うまくこなす人は、話してると、
「この人、抽象化力がすごいなぁ~」
と思わされることは多いです。
そう考えると、公式よりイメージ重要!
(=イメージなしに、公式だけで解けても、応用力ゼロ)
サピがそれを大事にしている(私の妄想)のが、わかる気がしました。
抽象思考は、大人になってこそ、ますます大切ですし、よいことですね・・・!